2012年1月24日火曜日

行列の掛け算のやさしい覚え方



大学への数学Ⅲ&Cの勉強 
行列と連立1次方程式

先ず、行列とは、ベクトルを変換する関数を表であらわし、その表の要素を一定の規則でベクトルの要素に掛け算して、変換結果のベクトルを計算するために作られた表のことです。
 

行列によるベクトルの変換は、以下のようにあらわせます。
 
行列の要素を添え字を使ってあらわし、その添え字を変数にして、
 mk=B’
と書きます。
こういうふうに書いて、添え字の変数kの名が、行列Aの要素の添え字とベクトルBの要素の添え字で同じ名にそろえた場合は、
その添え字kのあらゆる場合(この場合は1と2だけ)の和をあらわすものとします。
この変換は、以下のように行列を列ベクトルに分解してもあらわせます。
 mk=Am1+Am2
の通りです。

行列の掛け算(行列の積)のルールは、以下のように書くと覚えやすい。

行列の要素を添え字を使ってあらわし、その添え字を変数にして、
mkkp=Cmp
と書く。

こういうふうに書いて、添え字の変数kの名が、行列Aの要素の添え字と行列Bの要素の添え字で同じ名にそろえた場合は、
その添え字kのあらゆる場合(この場合は1と2だけ)の和をあらわすものとする。

計算結果の行列Cの要素の計算の具体的内容は上記の通りである。

このように行列の掛け算をあらわすと、行列の掛け算の規則がおぼえやすくなる。
このあらわし方は、アインシュタインが考えた方法です。
この式のあらわし方をアインシュタインの縮約記法と呼びます。
 

以下の行列の説明では、特に断らない限り、行列の掛け算をアインシュタインの縮約記法で記述します。

(別の覚え方)
上記の覚え方では行列の掛け算の定義を覚えにくいという人には、以下のような覚え方もあります。
行列は、ベクトルを変換した結果のベクトルを並べたものです。
そのため、以下のように変換されます。
 結局、
となる。

上のように書くと、きれいな式で一見覚え易いように見えます。
しかし、行列の要素に添え字を付ける方が、これより明確だと思います。
(1)先ずは、行列の要素をAmkとあらわせば、それが行列Aに属すかが明確に分かります。
(2)また、その要素の行列内の位置(m行目、k列目)も明確になるので
わかりやすい表現だと思います。

そのため、上の式の要素に添え字を付けて以下のようにあらわします。
行列Bに行列Aを掛け算した結果の行列の左側の縦の列ベクトルは、 行列Bの左側の縦の列ベクトルを行列Aで変換した結果のベクトルであり、
掛け算した結果の行列の右側の縦の列ベクトルは、 行列Bの右側の縦の列ベクトルを行列Aで変換した結果のベクトルです。

この式は、以下の式と同じです。
mp=Amkkp=Am11p+Am22p
この式は、更に以下の図であらわせます。
この図を見ると、元の行列の各要素が積の結果にどう影響するかが一目瞭然に分かると思います。
この計算のイメージは以下のようになります。
ちなみに、この行列の積のルールで計算した行列の積の順序を変えた場合、
mkkpとBmkkp の行列は必ずしも同じにはなりません。
後で学ぶことですが、この2つの積は、行列の固有値は同じです。

行列の掛け算の例を以下に示します。




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