2012年3月4日日曜日

回転した楕円の方程式(その2)



大学への数学Ⅲ&Cの勉強
行列と連立1次方程式


【解説】
直線を座標原点を中心に回転させる場合は、以下の図のように、回転した直線の方程式が求められます。

直線の式は、直線上の点の位置ベクトルと単位ベクトルaの内積が直線と原点との間の距離cであるという関係をあらわす式ですので、直線を回転すると、その単位ベクトルaが回転します。それで、回転した直線の式は単位ベクトルaを回転変換することで求められます。


次に、楕円を座標原点を中心に回転させる場合を、以下の図で考える。

楕円の式は、楕円の軸をXY座標軸に合わせるように回転を巻き戻した場合の式はわかっています。そのため、回転した楕円上の点(X,Y)を、回転を巻き戻した楕円上の点(X’,Y’)に変換して、その点のXY座標を楕円の式であらわして計算したのが前のページの計算でした。
 このページでは、前のページの計算をもう少し楽に計算する方法を考えます。
以下の計算のように、楕円の式は、ベクトルを軸毎に伸縮する変換をした後にベクトルの内積を計算してその値=1にする方程式が楕円の方程式であると解釈できます。

軸を回転した楕円の、内積をとるべきベクトルは以下のようにして計算できます。

このベクトルの内積は、以下のようにすぐ計算できます。


楕円の回転角度(-θ)は、以下のようにして計算できる。

こうして、回転した楕円の式から、楕円の回転角度の2倍のタンジェントが計算できる。
ここで、2θの回転行列とその2分の1の回転行列の要素の間には以下の関係があることを覚えておくと便利です。
この関係を利用すると、軸を角度θ回転する変換の行列が以下のように求められる。

 なお、回転した楕円の軸の長さaとbは、以下のように計算して対称行列Fkuの固有値(1/a)と(1/b)を得ることでわかります。
(F11-λ)(F22-λ)-F12=0
λ-(F11+F22)λ+F1122-F12=0
λ-((1/a)+(1/b))λ+(cosθ+sinθ+2cosθsinθ)(1/(ab))=0
λ-((1/a)+(1/b))λ+(cosθ+sinθ)(1/(ab))=0
λ-((1/a)+(1/b))λ+(1/(ab))=0
(λ-(1/a))(λ-(1/b))=0
∴ 固有値は、(1/a)と(1/b



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追加講:三角形の面積と行列式
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