2016年10月9日日曜日

入試問題:図形の長さの比の問題

大学への数学Ⅲ&Cの勉強

【問い】
以下の図の原点OとA(1,0)とB(0,1)に対して点Pが、以下の関係の位置にある。
OP:AP:BP=1:a:b
とする。 ここで、a≧0,b≧0,である。

このとき、P点が任意の位置に動くとき、aとbの取りうる値(a,b)の範囲をa,b 座標平面であらわせ。

【解答の方針】
 この問題は、上図のようにP点の座標をP(Px,Py)として、その点Pの座標をa,bであらわす方程式を立てて計算します。


【解答】
(1)

OP:OA=1:aの方程式:
①’に②を代入して変形する。
この式③でPxをaとOP=pであらわせる。
(2)
OP:OB=1:bの方程式:
同様にして、
この式⑤でPyをaとpであらわせる。
(3)
式②に式③と式⑤を代入してPxとPyを消去する。
式⑥からpの解をaとbの関数であらわすことができる。
pの実数解があれば、PxとPyも式③と⑤から求められる。
(4)
式⑥がpの実数解を持つ条件は、以下の判別式を満足することである。
この判別式のaとbの条件を(a,b)座標平面内の範囲であらわすと、以下の図の斜線の範囲になる。
上の図で、aとbが正の領域が解の条件(a≧0,b≧0)の範囲です。
(5)
 問題となる点は、この範囲内の(a,b)であれば必ずP(Px,Py)が存在するかということです。
 その問題に対しては、この(a,b)の範囲内ならば、式⑥で実数のpの解が求められる。その実数解pを使えば、式③と⑤でPxとPyが求められるので、必ずP(Px,Py)が存在する。
(解答おわり)

リンク:
高校数学の目次